治療院スタッフの定着率を上げる6つの方法とは?離職理由から分析!

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「ようやく応募がきて採用できたと思ったら、すぐに退職されてしまった。」
「採用コストがかかるばかりで採算がとれない。」
こんな経験をしている治療院も少なくないのではないでしょうか?

このような問題にお困りの方へ向け、JMTAの取り組みを交えながら、定着率を上げるにはどうすればいいか解説していきましょう。

治療院のスタッフ定着率を上げる方法について、治療院・パーソナルトレーニングの店舗運営のサポートを行っているJMTA(一般社団法人日本メディケアトレーナー協会)が解説します。

採用してもすぐ辞められてしまいお困りの方、そもそも求人応募が少なすぎてお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

  • 思うように集客できない
  • 一見客が多く頭打ちになっている
  • 競合と差別化したい

治療院の定着率が低い理由

「せっかく採用してもすぐ辞められてしまう」
これには必ず原因があります。治療院の定着率が低い理由として考えられる5つのポイントを紹介していきましょう。

人材のミスマッチ

そもそも、自院がどのような人材を求めているか、はっきりしていない方も多いのではないでしょうか?
フィーリングだけで採用すると、合わない人材を採用する可能性があります。

自院と合わなければ職場に馴染めず、長く働いてもらうことはできません。
こうしたミスマッチを防ぐためには、求める人材の定義を明確化し、採用基準をつくる必要があります。

たとえば、ASFiT(以下:アスフィット)の求人ページでは、ミスマッチを防ぐために社員に求める5つの人物像を明示しています。

自分が求める「いい人材」を言語化できるまで掘り下げてみましょう。

働きづらい環境である

  • 拘束時間が長い、長時間労働の常態化
  • 休暇が取りづらい
  • 院長や同僚など、人間関係に対する不満
  • 研修制度が整っていない
  • 福利厚生が整っていない

このように働きづらい環境ではストレスがたまり、体調管理も難しいでしょう。
また、業務量や労働時間に対して給料が見合っていないと感じる人が多い傾向にあります。

一方で、ワーク・ライフ・バランスを重視する人も増えているため、給与だけ高くしても定着につながる訳ではない点に留意しなければなりません。

社内(院内)コミュニケーションの不足

上意下達やワンマン経営にはメリットもありますが、行き過ぎるとスタッフのモチベーションが下がるだけでなく、自主性も失われていきます。

仕事にやりがいを持ってもらうためにも、メンバー全員が定期的に集まり、課題の共有や意見交換などの話し合いができる場を設けて足並みを揃えましょう。

将来のキャリアが見通せない

  • 専門性を高める機会が少ない
  • キャリアパスが不透明
  • 評価基準があいまいで正当な評価がなされていないと感じる

以上のような要素も、将来の不安からモチベーションの低下を招き、離職につながりやすいでしょう。

治療院に努める人は独立志向で、向上心が強い人が多い傾向にありますが、年々治療院の数は増え、柔道整復師の数も増えています。

競争が激しい業界でスキルアップやキャリアアップの機会がなければ、給与への不満と相まって将来性に不安を感じ、離職を決意するきっかけとなってしまいます。定期的に学びの場を提供することが重要です。

独立したいから

治療院ならではの特徴として、独立するスタッフが多いことが挙げられます。

働きやすい環境を用意し、その治療院にいるメリットのほうが大きくなれば自ずと定着率も向上しますが、独立阻止に躍起になるのはかえって逆効果です。

むしろ独立を支援する制度(のれん分けやフランチャイズ)を設けるほうが、意欲の高いスタッフの採用・定着や自身の事業拡大につながりやすいでしょう。
アスフィットでも、

  • のれん分け開業
  • 独立開業時の支援金

といった、独立支援制度を設けています。

定着率を上げる6つの方法とは?

治療院の定着率を上げる方法にはどんなものがあるのでしょうか?
6つの方法を紹介します。

経営理念の継続的な共有

整骨院の経営方針や価値観を共有することで連帯感を高めましょう。

共通の目標に向かって進むことで、スタッフ一人ひとりの役割が明確化し、自分の仕事の意義を実感できるようになることでモチベーション向上につながります。

社員研修の場や定期的なミーティングなどの機会を活かし、継続的に経営理念を共有していきましょう。

休暇制度の整備

中小企業庁ウェブサイトによれば、就業者から見た人材定着に関する有効な取り組みとして2番目に高い割合を占めるのが「休暇制度の徹底」です。

拘束時間が長く、土日祝日が休みとは限らない治療院において、離職を防ぐ重要なポイントともいえます。

年間休日や有給の取りやすさなど、休暇制度を見直して整備するだけでも他院より魅力的に映り、定着率向上につながるでしょう。

出典:中小企業庁ウェブサイト|第2部 中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍|2 人材の定着

業務マニュアルの作成

口頭の指示だけで指導しても、スタッフには伝わりづらいものです。
業務のマニュアルを作成して、スタッフがいつでも振り返ることができるよう「形」にしましょう。

また、マニュアルが「基準」となることで、現状、自身が乗り越えるべき課題も見つけやすくなります。

マニュアルを作ることは成長スピードの向上にもつながるので、時間をかけてでも作成していくことが重要です。
個人個人の能力や経験に依存した教え方をしないよう注意しましょう。

仕事の再現性を高める仕組みを作る

マニュアルの作成と併せて進めたいのが、仕事の再現性を高める仕組みづくり。
スタッフの得手不得手や経験の差を埋めて再現性の高いサービスを提供する方法を考えましょう。

アスフィットの例

  • 事前カウンセリングシステム
    来店前にカウンセリングシートに回答していただくことで事前に状況を把握。
    当日カウンセリングの準備(先輩後輩間による事前ディスカッションなど)ができるようになることでスタッフの得意不得意を埋められます。
  • AIの活用
    通常は経験頼みだった姿勢分析をAI診断に頼ることで、スタッフの経験差カバーはもちろん、お客さまにも視覚情報を駆使してわかりやすく説明できるように。

評価制度の見直し

  • 正当な評価がなされていない
  • 成果を上げてもメリットがない

このような不満があると将来性がないと判断されて離職につながりやすいため、納得感のある給与設定や客観的に評価するための制度を見直す必要があります。
アスフィットでも、

  • 入社1ヶ月目からインセンティブ(基本給25万+豊富なインセンティブ)
  • 個人実績に応じた時短勤務制度(月15時間減でも変わらない給与制度)
  • 実力次第で1年目から店長になれる(店長は基本給30万+利益の20%の報酬が貰える)
  • キャリアアップでマネージャー職や役員のポストが狙える(執行役員の基本給40万円+インセンティブ)

といった給与形態やキャリアパスを明示し、モチベーション向上を図っています。

学びの場の提供

治療院のスタッフは向上心が強い傾向にあるため、常に成長できるよう学びの場を提供することも重要です。

  • 資格取得支援や外部セミナーへの参加奨励
  • 定期的に勉強会を開催し、知識や技術を共有
  • 専門書や書籍の購入を支援
  • eラーニングの導入で、いつでもどこでも学習の機会を提供

なお、こうした研修を休憩時間や業務時間外に行うと不満につながるため、注意が必要です。

アスフィットでは、完全未経験でも大丈夫な「しっかり研修制度」で6ヶ月間の研修を実施し、定期的な学びの場を提供しています。

入社後の働き方(社員)
1か月目社員研修・社会人研修・基礎業務研修
2か月目5日間のトレーニング集中研修後、現場デビュー
2~6ヵ月目週に1日は研修のみの日があります
週4日は店舗勤務、週1日は研修のみ

そもそも求人応募が少な過ぎて選ぶ余地がない場合

そもそも「求人応募が少な過ぎて、マッチした人材を見つけられない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

求人内容や条件に問題があるケースもありますが、トレーニングと整体を融合させたモデルを採用すると、想像以上に多くの応募が集まることがあります。

アスフィットでも、月に数十名の方にご応募いただいています。

トレーニングと整体を融合させることで、他の治療院との差別化を図り、継続的な売上につながるなど、多くのメリットがあります。一方で、研修制度の構築は大きな課題となるでしょう。

JMTAでは、独自の研修所を設け、研修体制を強化しています。
自社の社員はもちろん、外部の先生方にも研修を提供し、デビューをサポートしています。

もし、スタッフの研修や育成でお困りでしたら、ぜひJMTAにご相談ください。
スタッフの方を預かり、しっかりと研修いたします。

まとめ

スタッフの定着率が低い理由としては、以下の5つが挙げられます。

  • 採用した人材のミスマッチ
  • 働きづらい環境
  • 将来のキャリアが見通せない
  • 院内コミュニケーションの不足
  • 独立してしまう

定着率を上げる方法として、以下の6つが挙げられます。

  • 経営理念の継続的な共有
  • 休暇制度の整備
  • 業務マニュアルの作成
  • 仕事の再現性を高める仕組みを作る
  • 評価制度の見直し
  • 学びの場の提供

そもそも、求人応募が少なすぎてマッチした人材を見つけられないという方は、求人内容や条件を見直しましょう。

また、トレーニングと整体を融合したモデルの導入により、求人応募が増えて、顧客に対応できるニーズも広がるのでおすすめです。

定着率の低さにお悩みの方、トレーニング事業に興味をお持ちの方は、ぜひ一度JMTAにご相談ください。