地域密着型パーソナルジムと大手との違いとは?必要な取り組み紹介

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郊外や地方で出店する地域密着型パーソナルジムが増えてきています。そこで、

  • 地域密着型パーソナルジムと大手ジムとの違いとは?
  • お店側と顧客側のメリット・デメリットとは何なのか?
  • 具体的にはどのような取り組みをしていくのか?

このような疑問について解説していきましょう。

今回は、地域密着型パーソナルジムについて、治療院・パーソナルトレーニングの店舗運営のサポートを行っているJMTA(一般社団法人日本メディケアトレーナー協会)が解説します。

スモールスタートしたい方、地元で開業したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

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地域密着型パーソナルジムの生存戦略とは?

街中では24時間営業のコンビニジムや格安のフィットネスクラブなど、ジムが急増していることを感じている方も多いでしょう。

そんな中で、料金の高いパーソナルジムが生き残るにはどうすればいいのか?
その戦略の1つが地域密着型パーソナルジムです。

特に、競合が少なく、テナントの賃料や広告費を安く抑えられることもあり、郊外や地方での出店も増加傾向にあります。

地域密着型パーソナルジム展開のメリット

地域密着型パーソナルジムには、出店側と顧客側で、どのようなメリットがあるのでしょうか?

お店側のメリット

まずは、パーソナルジムにとってのメリットを4つ解説していきましょう。

コストの削減

前述したように、競合が少ない郊外や地方での出店はコスト削減につながります。

賃料や宣伝広告費など、毎月のランニングコストを抑え、地域に狙いを絞って活動することで、淘汰されやすい小規模店舗でも生き残りやすくなる利点があります。

また、経費が抑えられることで大手より安い価格でのサービス提供も可能となるでしょう。

LTVの向上が見込まれる

郊外の商圏範囲は車で10〜15分程だと言われていますが、地域住民が通いやすい立地の選定、かつ、信頼関係を構築することに成功すれば、LTVの向上が見込めます。

また、満足度の高い顧客による家族・友人への紹介で新規顧客の獲得にもつながりやすいメリットがあるでしょう。

LTVとは?
ある顧客が自社と取引を開始してから終了するまでの間に得られる収益を表した数値です。

大手にはない柔軟なニーズ対応が可能

小規模店舗の強みは、画一化された大手チェーン店に比べて、顧客の要望に柔軟に対応しやすく、よりきめ細やかなサービス提供ができることです。

その強みは、地域密着型パーソナルジムとなることでより活きるでしょう。
自社サービスならではの価値提供により、地域でトレーニングしたい住民たちの満足度&信頼度向上にもつながります。

地域社会への貢献

地域に長く愛されるジムづくりのためには、健康セミナーの開催や地域イベントへの出展、地元のお店とのコラボなどの取り組みが重要です。

こうした活動により、地域の健康増進や発展に貢献できるだけでなく、人脈も広がっていくでしょう。

また、地域の特性や情報を活かすことで、より顧客に寄り添った食事指導や生活習慣のアドバイスが可能となります。

顧客側のメリット

続いて、顧客側にとってのメリットを紹介していきましょう。

トレーニングに通いやすくなる

通いやすい立地にパーソナルジムがあれば、仕事帰りや家事の合間など、自分のライフスタイルに合わせてトレーニング時間を確保できるようになります。

大手より続けやすい料金・プラン

個人経営など小規模なパーソナルジムは大手より安い料金でサービスを受けられるため、費用の面からもトレーニングが続けやすくなります。

また、自分の身体の状態や都合に合ったプランの相談がしやすいこともメリットでしょう。

地域密着型パーソナルジム運営のデメリット

良いことばかりに思える地域密着型パーソナルジム。一方で、双方にとってのデメリットもあることを承知しておく必要があります。

お店側のデメリット

まずは、お店側が抱えるデメリットから紹介しましょう。

集客に限界がある

地域密着型であるため、集客できる人数の限界は地域の人口に左右されます。
また、集客が順調でも、1人~2人などの少人数で運営する小規模店舗では捌ける人数に限りがあります。

無理をするとサービスの質が低下しかねず、体調を崩せば経営の存続自体が危ぶまれるので、定員を設ける必要があるでしょう。

今後競合が増える可能性がある

郊外や地方への出店が広がりつつある今、現時点では競合が少ない地域にも競合店が進出してくる可能性があります。

地域密着が注目され始めている時点で、レッドオーシャン化も進みつつある可能性があることを承知しておいたほうがいいでしょう。

顧客側のデメリット

続いて、顧客側のデメリットを紹介します。このような顧客にとってのデメリットをいかに克服できるかも、お店側の課題です。

選択肢が少ない

パーソナルトレーニングはトレーナーとの相性も重要です。
地域に根ざした小規模店舗では密な関係が築ける一方、顧客にとってはトレーナーの選択肢が少ないということでもあります。

大手の持つ安心感には敵わない

トレーナーの人柄や実力が未知数なため、顧客(特に初心者)にとっては来店に勇気が必要です。

ダイエットの成果が出なかった場合の返金保証や設備、人の出入りやセキュリティー体制などなど、大手の持つ安心感には敵わないでしょう。

大手のような充実した設備は期待できない

大手ジムに比べ、大型トレーニング機器・プール・シャワー・サウナなどの設備やアメニティは充実していないことがほとんどでしょう。場合によっては、女性が通いづらさを感じる可能性もあります。

地域の信頼を獲得する取り組みの例

地域住民から信頼を獲得し、長く愛されるジムとなるための活動が必要です。
実際に行われている活動を紹介していきましょう。

健康セミナー開催

地域住民の健康意識向上に貢献するため、健康に関するセミナーを開催しましょう。
たとえば、

  • 健康年齢測定会・血管年齢測定会
  • 栄養講座
  • 腰痛・肩こり解消
  • 姿勢改善

など、健康をテーマにした幅広い内容のセミナー開催が考えられます。

地元の医療機関や外部講師と連携して講座を開くことで、より価値ある情報提供が可能となるでしょう。
信頼できる情報の提供は、お店の信頼度向上やブランディングにもつながります。

子ども・高齢者向け運動教室

地域の未来を担う子どもたちや、健康寿命を延ばすための高齢者向けの運動教室を開講するパーソナルジムも多いです。

子どもの運動不足解消や、高齢者の介護の予防など、地域全体の健康に貢献できるでしょう。

地域イベント出展

地域の祭りやイベントに積極的に参加し、ブースを出展しましょう。

体験型の運動プログラムや健康相談などを実施することで、多くの人々にジムの存在を知ってもらい、興味を持ってもらうきっかけ作りになります。

実際に交流し、トレーナーの人となりを知ってもらうことは、顧客にとっての安心感にもつながるでしょう。

地元企業やお店とのコラボ

地元の飲食店や美容院、雑貨店などと提携し、お互いのお店にチラシを置いたり、コラボ企画やキャンペーンを実施したりするのもおすすめです。

地域経済の活性化に貢献するとともに、ジムの認知度向上にもつながるでしょう。

清掃活動

駅前や公園などの清掃活動に参加するパーソナルジムも少なくありません。
有志を募って清掃活動をすれば、地域住民や市民団体等、地域の一体感が高まることも期待できます。

地域貢献にもなる清掃活動を通して、地域住民との交流を深めていきましょう。

まとめ

郊外や地方に出店する地域密着型パーソナルジムは増加傾向にあります。

地域密着により、賃料や宣伝広告費のコスト削減やLTVの向上、細かなニーズへの対応など、小規模店舗の強みを活かしつつ、生き残りやすい環境を整えられるメリットがあります。

一方で、集客に限界があったり、今後競合が進出してきたりする可能性がある点に留意しなければなりません。

信頼を獲得するための地域貢献活動を通して、地域に根ざし、長く愛されるパーソナルジムを築いていきましょう。